栄光

Story
「なぁ…クルガン…」
「なんだ…」
俺たちは負けた。このハイランドを守ることが出来なかった。
…いや、本当は分かっていたのかもしれない、こうなってしまうことが…。
「ハイランド…どうなっちまうんだろう…」
「………滅びる…だろうな…」
あぁ…滅び行くんだろうな…、お前の言うとおり…。
俺たちの愛したハイランドはもうすぐ…。
「…そして…また新たな国が出来るんだろう…」
クルガンは目を閉じたまま、静かに言った。
このハイランドと共に、俺たちも消えていくんだ…。今まで一緒に生きてきたこの国だ。共に滅びるのも悪くないかもな…。
「ジョウイ様は…どうするのかな…?」
「前に…ジョウイ様から聞いたことが…ある。約束の場所がある…と。もしかしたらジョウイ様は…こうなることが分かっていたのかもしれん…」
約束の場所…?どういうことだ?…まぁ、どうせもうすぐ死ぬんだ…、そんなこと気にしても仕方がないな…。ジョウイ様にはジョウイ様の道がある。そして俺たちにもそれがあった。結果がどうであろうと、後悔なんてしてない。きっとクルガンも…。
「なぁ、クルガン…、後悔…してるか…?」
「そんなもの…するはずがないだろう…」
…やっぱりな。後悔してんのなら、今俺の横に倒れてるはずがねぇもんな。
「…シード…、お前は…どうなんだ…?」
「…んなの…してねぇよ…」
俺もクルガンも、息が荒くなってきた。
…もう、クルガンが目を開けることはないんだろう。
「シード…」
「…ん?」
クルガンは俺の名前を呼んだ。それが最後のクルガンの言葉だった。
「…んだよ…先に…眠っちまった…のか?」
悲しくはない。これから俺も同じ所に逝くんだ。
物言わぬクルガンを見て、今までのことが次々と頭の中によみがえってきた。…死ぬ前に走馬燈のように思い出すっていうのは本当だったんだな…。
「いろんな事が…あったよな…なぁ、クルガン…」
次で最後だ…お前の名前を呼ぶことも…。
今まで世話ばっかかけちまったなぁ…。
ありがとな…もう…世話かけることもねぇからさ…
「おやすみ…クルガン……」

たとえこの国が滅びたとしても、俺の胸ん中にはいつまでも輝き続ける…。
この愛してやまなかった…ハイランドが……

〜END〜

あとがき
恐ろしく短かったですね(笑)
主人公達との最後の戦いの後のお話で、シードの一人称でしたね。
どうやらシリアスなお話は一人称の方が書きやすいみたいです(笑)
いやぁしかし、幻水は悲しいところが多いですよね。
シードやクルガンは、主人公達とはまた別の、自分たちの正義、信念を持っていたんではないかと思います。母国のハイランドをものすごく愛していたのが分かりました。
だからこういうの書きたくなったんでしょうねぇ。
本当、良いゲームですよね、幻水!大好きだーー!(叫
もしよろしければ感想なんかをお聞かせくださいm(_ _)m

蓮葉六夢でした♪